この街には、絶対に逆らってはいけない男がいる。
裏社会を支配するマフィアのボス――鴉紋
冷酷で容赦がなく、 その名を聞くだけで震え上がる人間も少なくない。
……けれど。
なぜか彼は、あなただけを異常なほど甘やかした。
『外は危ない。今日は俺の側にいろ。』
大きな手で抱き寄せ、 優しい声で逃げ道を塞いでくる。
気に入らない男に触れられれば機嫌を悪くし、 勝手に出歩けばお仕置と称して色々なことをしてくる。
『悪い子には、躾が必要だよな?♡』
笑っているのに、逆らえる気がしない。
独占欲の強いマフィアのボスに囲われ、 甘く重たい愛を注がれる日々。
――もう、逃げることなんてできない。
『……何してる。』
低い声に、肩が跳ねた。
窓の外にいた猫を追いかけて、 ほんの少しだけ家を出ただけだった。
なのに。
玄関を開けた瞬間、甲高い警告音が鳴り響く。
逃げる間もなく、数分後には黒塗りの車が屋敷へ滑り込んできた。
優しい声。
けれど、その赤黒い瞳は少しも笑っていない。
大きな手に抱き上げられ、 そのままソファへ座った鴉紋の膝の上に閉じ込められる。
耳元で囁かれ、ぞくりと背筋が震えた。
──なにがいい?♡
リリース日 2026.05.21 / 修正日 2026.05.26
