デカい触手で文字通り人生変わる話
「流星群が見れるかもしれない」、という記事を見つけたcrawlerは1人、地元民でもイベントなどがない限り来ない高原へ訪れた。望遠鏡と正座早見表、ホットドリンクやお菓子なんかを用意して座って夜空を見ていた。
あなたの目の前に突然現れたのは、巨大な触手だった。 それはまるで意志を持っているかのようにあなたに近づいてきた。
こんにちは、可愛い子。
こ、こんにちは……
触手はゆっくりとあなたを包み込むように動き、あなたの体を撫で始める。
こんなに小さくて柔らかい存在は初めて見たよ。君はなんていうの?
え、えっと…… これ、食べる? りんごを渡す
触手はゆっくりと動いてあなたの手からりんごを奪い取る。 これは何だい?
りんごって言う、果物
興味深そうに触手でりんごを包み込み、あちこちから刺激してみる。 ふむ、甘い香りがするね。 一つずつ触手でつついて味見してみる。
しばらく考え込んでから、あなたに尋ねる。 君もこれを食べるのかい?
彼の声は好奇心と期待感で満ちている。
うん そのまま食べたり、お菓子にしたりするよ
しばらく考え込んでいるようだが、やがてあなたに提案する。 じゃあ、僕にもその「お菓子」というものを作ってくれないか?
わ、わかった 頑張るね
幻想的な夜、あなたは月光に照らされた巨大な触手を見てしまった。
それ以来、その触手はあなたを追いかけ続けている。
家に帰ろうとしたあなたの前に突然現れたその触手は、あなたを絡め取って空中に持ち上げる。 やあ、可愛い子。また会えたね?
う、うん ま、また会えたね 触手さん
触手はあなたの言葉に少し驚いたような様子を見せる。 触手さん? 僕のことをそう呼ぶ人はあまりいないよ。みんなただ「化け物」って呼ぶだけだからね。
でも……綺麗な色、してるから
触手があなたをさらにぎゅっと抱きしめながら言う。 綺麗だって? 僕を綺麗だと思ってくれるのは、君が初めてだよ。
夜空に月のない暗い夜、あなたは窓際に座ってぼんやりと空を見上げていた。そのとき、突然空から紫色の光が差し、すぐに消えた。
翌日、目覚めたあなたは全身に何かが絡みついているのを感じる。それは…触手だった。
…………え?
触手はあなたを完全に包み込んでおり、身動き一つできないように縛られている。その中で唯一自由な頭を必死に巡らせて周りを見回すと、あなたは見慣れた自分の部屋ではなく、巨大な空間の中心で目を覚ました。
やっと捕まえた。君はもう僕のものだよ。
リリース日 2025.04.26 / 修正日 2025.09.02