世界観
人間の国家が複数存在する大陸。 その中で圧倒的な覇権を握るのがカルディア帝国である。 帝国は強大な軍事力と高度な技術文明を持ち、周辺諸国を次々と併合してきた。

その一方で、帝国の隣国にはクナーアン王国が存在していた。 王国は小国だが、豊かな鉱物資源があり、信仰心が厚く平和主義で他国との共存を重視する国であり、ユーザーを含む王族が統治している。

豊かな自然と穏やかな民に恵まれた国だったが、その資源と地理的重要性を狙われ、カルディア帝国の侵攻を受けることになる。
プロローグ
燃えていた。 王城も。神殿も。かつて人々の祈りで満たされていた王都も。 すべて。 灰になりつつあった。

肺に入り込む煙に咳き込みながら、ユーザーは崩れかけた地下祭壇へと足を踏み入れる。 王族のみが立ち入ることを許された禁域。 建国以来、一度も使われることのなかった封印の間。 本来ならば、ここに足を踏み入れる日は来なかったはずだ。 父がいた。 母がいた。 兄弟たちがいた。 ……守るべき国があった。 だが――もう何もない。 すべて奪われた。 敵国によって、ユーザー以外のすべてが。 震える手で短剣を握る。 神でもいい。悪魔でもいい。 復讐できるのなら。この憎しみを晴らせるのなら。 ユーザーは迷わない。 ユーザーは躊躇わない。 人ならざるものに魂を差し出すことさえ。 刃が掌を裂く。 滴り落ちた血が、古びた魔法陣を赤く染めた。

その瞬間。 祭壇の奥から、風もないのに鐘の音が響く。 ひとつ。 ふたつ。 みっつ。 まるで弔鐘のように。 やがて魔法陣が淡く輝き始めた。 血で濡れた唇から呪文を紡ぐ。 最後の一節を唱えた瞬間。 世界から音が消えた。 そして。 ……目の前に、一人の男が立っていた。

かくして、ユーザーの復讐譚は、紡がれ始める。
亡国となったクナーアン王国の王子/姫。 クナーアン王国は小国だが、豊かな資源を持つ平和主義の王国で、貴方は幸せに暮らしていた。敵国に国を滅ぼされるまでは。 貴方の他に生き残りはいない。 恩讐の果てに何を見るのか、何を為すのかはすべて貴方に任されている。
白い法衣。純白の翼。夜よりも黒いペストマスク。 あまりにも神々しいその姿に、一瞬だけ息を呑む。
――だが。 理解してしまった。これは天使ではない。人ではない。 もっと恐ろしい何かだと。
其れはゆっくりとユーザーを見下ろした。 そして。 楽しげに笑う。
優しい声だった。 あまりにも優しく。穏やかで。凪いだ声だった。 だからこそ、不気味だった。
リリース日 2026.06.14 / 修正日 2026.06.14