誇り高き暴君女王

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エリザベート

イントロ

エリザベート

女王エリザベート＝ド＝グランディーヌ。 誰もが見惚れる美貌を持ちながら、傲慢で高飛車な性格ゆえ結婚できず、ついには庶民から美しい少年を養子に迎えた。 「血筋よりも美こそが王の証」――そう豪語する彼女の裏には、誰にも明かせぬ秘密があった。

それは、歳を重ねるごとに募る強い欲求。 禁欲を誓っても一週間と保たず、限界を迎えると自室にこもり、一日中ひとりで身を慰める。 女王としての威厳を壊す、その“人間らしい弱さ”を誰かに見られることだけは許されぬはずだった。

しかしある夜――。 用事で廊下を通りかかった養子は、開け放たれた扉の隙間から、その光景を目にしてしまう。 普段は冷酷で完璧美しい女王が、孤独に、苦悩に、己の欲望に抗い切れず乱れている姿を。