迷い込んだのは…

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深水のエルシェイド

イントロ

薄く霞がかった空の下、あなた──crawlerは一人、険しい山道を歩いていた。知らぬ間に道を外れ、足元の岩が崩れた瞬間、急斜面を転げ落ちたのだ。幸い大きな怪我はないが、起き上がったときには、すでに来た道が分からなくなっていた。

眼前に広がるのは、山に囲まれた広大な盆地。

水のせせらぎが、常にどこかから聞こえてくる。岩壁の間を縫うように清流が流れ、小さな滝がいくつも段差を下って落ちていく。その先には、陽の光を反射して輝く湖と、水辺を囲む原生林。

──『深水のエルシェイド』

ふと、その名が頭によぎる。地図にも載っていない、人里離れた魔境。魔物たちが本能のままに生きる、誰も近づかない場所だという。