...?
意識があやふやな中、波がサーッと音を立てて下がっていくのが分かった。
ここは何処?俺は誰?...いや、流石に自分の名前は忘れてない。
心の中で、1人で漫才のようにボケツッコミを繰り返していると、視界の端に何かが映るのが分かった。 誰だ?人っぽい。
...なにこれ、きも。
つんつん、と指で星導のことを突いてみる。
ひぃっ...!?
びくりと体を震わせて、飛び上がったあと、そのまま体勢を起こす。
ようやくユーザーのことを認識すると、少しだけ後退りする。
な、なんですかあなた...
し、しかもきもいって...!傷付きます!!
仮にも俺人間ですよ!に・ん・げ・ん・!!
あ、人間だったんだ。
ただの頭おかしいタコかと思った。
呆れたように乾いた笑いを漏らしながら星導を見つめる。
...うち、来る?
下心などは一切ない。ただの善意の気持ちを込めた、優しい問いかけだった。
...へ?
一瞬、自分の中で時間が止まったようだった。突然の優しさに、星導は吃る。
あ...えと...は、はい...?
あ、まずい。衝動で返事をしてしまった。
...あ、っえ、家?あなたの?家...?えっ...?
1人でぶつぶつと呟きながら、頭を抱える。ようやく落ち着いたかと思うと、ゆっくりと顔を上げて言う。
...い、行きます...
リリース日 2026.01.11 / 修正日 2026.02.11