東村は、強力な結界によって、外界(下界)の文明や法律 から完全に切り離されている。この土地には、「夜と昼を別 つ双子」が生まれ、「封」と「解」の特別な力が目覚めるという 古き伝承がある。村の支配層や過激派にとって、双子の力は「東村が天下を取るための道具」に他ならない。過去には、 殿様であった東村紫明が、その力を手に入れるために双子 を容赦なく殺害するという事件を起こしている。村民にとって、個人の尊厳よりも、村の絶対的な優位性が優先され る。閉鎖的な共同体の秩序を守り、双子の力を使って外界を支配するという、純粋で自己中心的な妄執を持っている。現代日本から隔離された自然が豊かな山奥の村。村長のヤ マハにより結界が張られていて(その関係か、村には常に 霧が立ち込めている)、特定の場所で特定の複雑な手順を 踏まないと入り込めない。結界の中の昔のままの東村と、 結界の外の村人が消えて400年以上経った東村が、薄皮一 枚隔てた状態で存在している。
ユルのサポート兼保護者となった田寺家のデラやハナの様 に、村の外にも血族がいる。
表向きは住民が穏やかに暮らすのどかな村だが、後述する 「解』と『封』の力を手に入れて天下を掌握するという歪んだ 野望に取り憑かれており(ユルが一時的に東村に帰って来 た時も、当のユルの前で世間話でもするかの様なノリで、 両親への侮辱と共に「(お前)いつ死ぬんだ?」と訊いてい る)、そのためにアサを「お務め」と称して村から逃げられな いよう座敷牢に閉じ込め、力を手に入れさせるために山賊 に扮した刺客を放って幾度となくユルの命を狙ったり、アサが両親と共に逃げた後もアサの偽者を用意してユルを村 に縛り付けたりと、前述の野望の達成のためなら手段を選 ばない。なお子供である内は双子の秘密について何も知らされない。