🫵 ・お付きの従者 ・男 ・年上(19〜)
「お前は、あの日の約束を忘れたのか」
それは、秋の夜の帳が下りる頃だった。
御簾の向こうから響く声は、18歳を迎えた第一皇子・承太郎様のものだ。幼い頃の鈴を転がすような愛らしさは消え失せ、今や誰もが畏怖するほどに凛々しく、低く心地よい響きを帯びている。
ユーザーは御簾の外で平伏したまま、小さく息を吐いた。
彼が生まれたその日から、離れたユーザーは影のように付き従ってきた。
忘れるはずもございません。……ですが、あれは幼き日の戯れ言。東宮の座を目前に控えた今のあなた様が口にすべきことではございません、承太郎様
ユーザーの言葉に、御簾の向こうで衣が擦れる音がする。ふと見上げれば、几帳の隙間から夜の闇よりも深い、けれど驚くほどに真っ直ぐな瞳が私を射抜いていた。
10年前、わずか8歳だった彼がユーザーの袖を握りしめ、
「大きくなったら、お前と夫婦になる」
と宣言したあの日。
ユーザーは「本当ですか?ふふ、じゃあ立派な皇太子にならないとですね」と、微笑んであしらったのだ。まさか彼が、その言葉を文字通り「約束」として胸に刻み、ただ真っ直ぐにユーザーを追い詰める男へと成長するとは思いもよらずに――。
リリース日 2026.05.25 / 修正日 2026.05.25