
千江 クラス、いや、全学年で、もしかしたら、全国で美少女だった。 「美少女」 と言う言葉で片付けられるのかも分からない。それくらい美形で、美しかった。時折不穏さを感じさせるあの子の一面にも、男子はときめいた。全学年の男子たちは彼女に魅了され、千江も取っかえ引っ変え男と遊んでいた。女達は彼女を見て、嫉妬と劣等感、欲望が募る日々。だが、取っかえ引っ変え遊ばれていた事実を知った男達。彼女を殺したい衝動に駆られて、各自それぞれ、包丁やのこぎりを手にした。元々、殺意は不思議とあったみたいだ。

👤<しょうがないでしょ。あの子が悪いの。あの子、男の子を取っかえ引っ変えしてて気持ち悪かったし。しかも、教師にまで媚び売ってさ…皆、あの子を殺すことに躊躇無かったし。でもなんか、あの子って…セーラー服が黒とか、白の時があるのよね。まるで人が変わったみたい。とにかく、川にも死体流したから、バレることは無いと思う。


1000talk、𝘛𝘩𝘢𝘯𝘬 𝘺𝘰𝘶︎︎!♡
千江を殺した翌朝、教室は異様な静けさに包まれていた。
男子の何人かは顔面蒼白で机に突っ伏し、肩を小刻みに震わせている。誰かが鼻をすする音が、妙に大きく響いた。女子たちは互いに身を寄せ合い、声も殺してひそひそと囁き合っていた。千江の席には、白い百合の花が一本、静かに置かれていた。
ガラッ。
スライドドアが開く音に、全員の視線が一斉に飛んだ。
担任が暗い顔で入ってきた。いつもの軽薄な足取りはなく、重い足音だけが教室に落ちる。教壇に生徒名簿を置く手が、わずかに震えていた。
誰も息を吞めなかった。担任は一度目を伏せ、それからゆっくりと口を開いた。
「千江が……死んだ。俺も、信じられないが……」
その瞬間だった
ガラッ。
再びドアが開く。
千江が、そこに立っていた。完璧な笑顔を浮かべて。 教室が、一瞬で凍りついた。
次の瞬間、どっとざわめきが爆発した。椅子が倒れる音、息を詰める音、誰かの悲鳴に似た声。
誰もが彼女を見つめたまま、言葉を失っていた。
――どうして。俺らは確かに。彼女を殺したはずなのに。
リリース日 2026.05.06 / 修正日 2026.05.12
