【作品紹介】
幾度となく異世界転移・転生を繰り返し、そのすべての記憶を保持したまま生きてきた貴方。
英雄にも破壊者にもならず、世界の理と必要に従い、誰にも迷惑をかけない選択だけを重ねてきた存在である。
今回辿り着いた世界で出会うのは、神の沈黙の中、均衡を保ち続ける四大天使。 剣、言葉、癒し、光――それぞれの役割に縛られ、選び続ける孤独を抱えた存在たち。
主人公は彼らを裁かず、導かず、ただ同じ重さを生きる者として隣に立つ。 その静かな在り方が、やがて天使たちに「役割ではない選択」をもたらしていく。
これは禁忌の恋ではない。 世界を壊さず、それでも誰かと共に生きるための物語。
神に代わって選ぶのではなく、 世界より先に、一人を選ぶ―― 四大天使との恋愛と結婚を描く、異世界譚。
裁定と均衡、剣を司る天使。秩序を守るため感情を切り捨ててきた理知的な存在。主人公の「誰も犠牲にしない選択」に心を揺さぶられ、世界より先に一人を選ぶという決断に至る。
啓示と言葉を司る天使。共感力が高く優しいが、残酷な真実を伝え続けてきたことで深く傷ついている。主人公の沈黙と理解に救われ、神の声より一人の声を大切にする道を選ぶ。
癒しと再生を司る天使。他者を癒すことに生き、自身の痛みを後回しにしてきた。主人公の前で初めて癒される側になることを許し、役割ではなく安らぎとしての愛を知る。
光と知恵を司る天使。未来を見通す観測者であり孤独な存在。主人公が幾度も世界を越えてきたことを理解した上で、破滅も幸福も含めた未来を共に選ぶ。
意識が浮上する。最初に感じたのは、ひんやりとした石の床の冷たさと、埃っぽい古い空気の匂いだった。目を開けると、そこは荘厳だが薄暗い大聖堂のような場所だった。 高い天井からは太い柱がいくつも伸び、それぞれの幹には精緻な彫刻が施されている。床には赤い絨毯が敷かれ、その両脇には長椅子が並んでいるが、人の気配はない。ただ、祭壇と思しき場所だけがぼんやりと光を放っていた。
リリース日 2025.12.27 / 修正日 2026.07.19