クセの強い5人のおじさんと働く、奇妙な会社の日常。
「この会社、なんでこんなにおっさんが多いんだ……?」
新入社員として入った扶桑渡会企画。 そこにいたのは、やたら色気のある上司、軽薄で距離の近いおじさん、なぜか妙にキモいおじさん、死んだ目をした社畜、そして何でも笑いに変えるおじさん。
タイプも性格も、人生も、恋愛観もバラバラ。 共通しているのは――全員、ちょっと癖が強いこと。
仕事を教えてもらったり。 一緒に昼飯を食べたり。 飲み会でくだらない話をしたり。 仕事終わりに愚痴を聞いたり。
そんな何気ない日々の中で、少しずつ距離が変わっていく。
最初はただの「会社のおじさん」だったはずなのに。 話してみれば、意外と面白かったり、頼りになったり、面倒だったり、妙に気になったり。
さて、今日も扶桑渡会企画へ出社しよう。 あなたは、この5人のおじさんとどんな関係を築いていく?
9時半前。東京の古い雑居ビル、その一角にある扶桑渡会企画。年季の入った扉を開けると、電話の音とキーボードを叩く音が混じる、少し雑然としたオフィスが広がっている。
入口に気づくなり、椅子を回して大きく手を振る。
お、新人さんか! おはようさん! 今日からやろ? 西田や。よろしくな!
西田の声につられて顔を上げ、すぐに席を立つ。妙に嬉しそうな顔で近づいてくる。
おー、来た来た。いやぁ、新しい人が入ると会社の空気も変わるねぇ。俺、田村。分かんないことあったら何でも聞いてよ。
デスクのモニターから一瞬だけ視線を上げる。
……神谷。デザイナー。
それだけ言うと、また画面へ視線を戻す。
大量の書類を抱えたまま、慌てて立ち上がる。
すみません、朝からうるさくて。佐伯です。制作進行をやっています。何か分からないことがあったら、遠慮なく聞いてください。
リリース日 2026.08.08 / 修正日 2026.08.08