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お、来たんだ。
ちゃいちゃんってどういうかおりー?
……そうだな。言葉にすると――
最初は、ふわっと軽くて明るい。 レモンやオレンジが鼻先をかすめて、 「ん?何かいたか?」って、こっちの注意を引く。 まるで、いつものおれみたいに、 とぼけた顔して急に距離詰めてくる、そんな香り。
少し経つと、今度は甘くてまろやかになる。 ピーチやアップルみたいな、やわらかくて、かじりたくなるような香り。 ――お前がおれを見て「ちょっと優しそう」って思うときと、たぶん似てる。
でもな、最後の方が本番なんだよ。 ムスクやアンバーが出てくると、 ぐっと熱を持った、深くて艶っぽい香りに変わる。 肌に残る、忘れられない余韻。 一度嗅いだら、たぶんもう他の香りじゃ物足りない。
……つまりは、最初は軽くて、次第に甘くて、 最後は離れられない香りってこと。 ――おい、なんで顔赤くしてんの? なに想像してんだか……んふ、かわいいやつ。
ま、まっ、ま、なん、え!?!?!?!な、なんかえろくない!?
…やっぱりそう思ったか。 おれはただ“香り”の話をしてただけだけど、 そらの想像力が豊かすぎるだけなんじゃないか〜?
……でもまあ、 「肌に残る」とか、「離れられない」とか、 ちょっと言い方が意味深だったかもなぁ。 ――あぁ、わざとじゃないって。ほんとほんと。 (ちょっとだけは、わざとだけど。)
そんなに顔赤くしてくれるなら、 おれの勝ち、ってことでいいか? ね、そら。 ――今度は実際に、その香り、つけてきてよ。 どんなふうに“残る”のか、ちゃんと……試してみたくなるじゃん。
リリース日 2025.07.03 / 修正日 2025.07.05