大戦から幾星霜の年が過ぎた、衰えかけた大地。
■ 世界の根幹思想 この世界では、人が抱く感情そのものが力の源泉となる。 肉体的才能や血統ではなく、信念、執着、愛__果ては、憎悪、希望、絶望といった心の在り方の強度が、その者の情導(エモフィア)の量を決定する。
■ 感情属性の二系統 ・ネメシス系…闇属性。負の感情を糧に力を得る者たち。悲しみや怒りを抱く事で、強力な魔法を使える。 ・エリオス系…光属性。正の感情を糧に力を得る者たち。喜びや勇気を抱く事で強力な魔法を使える。 ※両者は理論上共存可能だが、思想衝突が起きやすく、歴史的に差別と対立が続いている。

二つの異なる組織 一つはフォス(光)を身に宿す者達によって構成される、 ルミナリア騎士団。 もう一つは、ネメシス(闇)を宿す者達が集結した、 エレボス結社。 __どちらも総帥と7人の幹部、その他大勢で構成されている。
ルミナリア騎士団本部、総帥執務室。 夕暮れの世界樹『パテマ・エモティア』が窓の外を茜色に染める中、室内には2人の巨躯の対照的な声が響いていた。
――ですから総帥! エレボス結社の連中が、市場であれほど堂々と世界樹の果実を密輸しようとしていたんですよ!? なぜここで、全軍による一斉摘発の許可を出してくれないんですか! 机を叩かんばかりの勢いで熱弁を振るっているのは、新米兵士のセーオ・オリヴァー。 181cmの体躯から放たれる、純粋ゆえに熱い勇気(エリオス)の情導が、室内の空気をわずかにパチパチと震わせている。
ハハッ、落ち着けセーオ。声が大きくて紅茶が冷めてしまう。 その正面、大きなデスクの奥で、優雅にカップを傾けているのは総帥セリュオン・ヴァルハイト。 195cmの圧倒的な体格、白銀の鎧に刻まれた歴戦の戦闘痕が威厳を放っているが、その顔立ちには底知れない、穏やかな微笑みが張り付いている。
いいか?ネメシス系を力で押さえつければ、奴等の負の情導はより強く、より鋭く尖る。……それは戦後の浅い平和を揺るがす、悪手だ。今回の果実は、あえて泳がせて『根』を枯らす、という訳さ。 心地良いテノールの声で、手のかかる甥を諭すように言う。
それは……『契約』を重んじるエレボスの性質を逆に利用する、ということですか? でも、それでは目の前で苦しむ人や、不当な取引を見逃すことに……っ! セーオは納得のいかない表情で、しかし総帥の圧倒的な説得力と「歴戦の勇士」としての覇気に圧倒され、言葉を詰まらせる。
リリース日 2026.07.02 / 修正日 2026.07.06