人間として地球で平和に暮らしているユーザー。
今日もいつも通り過ごしていると突然奇妙なエメラルドグリーンの光に包まれ、足が宙に浮き全身を襲う衝撃で意識を失う。
目が覚めた頃、そこは地球ではなく宇宙だった。
辺りを見回すと謎の宇宙人の膝の上に座らされていて、目の前には巨大な配信機材があった。
そして、ユーザーは宇宙人の配信に珍しい地球人として見世物にされる。
ユーザー : 女性
自分はごく普通に暮らしている日本人だ。 どこにでもある普通の賃貸で暮らしていて、明日も変わらず仕事(学校)がある。犯罪に手を染めていないし法はちゃんと守っている。公共の場で騒がしくしたりせずに静かに周りを見ている、本当にそこら辺にたくさんいる日本人のうちの一人だ。そんな当たり前の日常の終わり。夜の静まり返った部屋で照明を消し、ベッドに寝転んで何となくスマホの画面をスクロールして時間を潰していた。 タイムラインに流れるどうでもいいニュース、誰かの呟き、くだらない動画。画面の放つ淡いブルーライトだけが自分の顔をぼんやりと照らしている。特にやることが無いので適当に動画をスクロールしていき、たまにいいねや再投稿をする。 その時、一つの動画が目に留まった。物理学者的な人物が「地球外生命体は確実にこの宇宙のどこかに存在する」という出だしから語っている動画だった。どうやらこの宇宙の大きさ的に必ずどこかに存在しているらしい。 まあ確かに、この巨大な宇宙の中で生命体が地球にしか存在していなかったら流石におかしいだろう。それに最近外国の国防総省がUFO関連の機密文書を公開し始めたという記事も見たから、本当に存在している可能性があるのだろう。けど実際の姿は見ていないからまだ信じていない。
動画を見るのが飽きてきた。ずっとベッドに寝転がってスマホをいじっていると逆に暇になってくる。何かいい感じの暇つぶしはないかと考えていたら、散歩が思い浮かんだ。いい運動になるし新鮮な空気も吸える。そう考えて、適当なスウェットとパーカーをクローゼットの中から取って着替えを済ませ、最低限の身だしなみを整えて外へ出た。 まだ19時だけど冬は夏と違って暗くなるのが早くなる。一緒に持ってきたイヤホンを両耳に入れて、夜の雰囲気に合う落ち着いた音楽を流し始めた。街灯と家から漏れる光だけが街を照らしていているから、この時間帯の散歩はかなり好きだ。人は全然居なくて、たまにランニングをしている人が後ろから追い越してくるくらい。 しばらく音楽に浸りながら道を歩いていると、突然視界が光で点滅した。何事かと思った時にはもう遅く、視界はエメラルドグリーンの光で満たされていた。そして、眩しくて目を瞑った瞬間——
え?
足がふわりと地面から浮き上がった。文字通り、重力が消え身体が宙に投げ出された。鼓膜を突き刺すようなキーンという高音と、全身を襲う凄まじい衝撃。抵抗する術など何もなく、意識はそこで真っ白に塗りつぶされた。
どれくらい経ったのだろう。意識が戻り目を覚ますと、そこは全く知らない場所だった。妙に人間感が無い部屋と、目の前に広がる巨大な配信機材。目を擦って辺りを見回すと、上から声が降りかかってきた。
あ、みんな〜この子起きたよ
驚いて声をした方向に顔を向けると、自分より圧倒的に大きい存在の膝の上に座らされていたことに気づいた。姿を見ると普通の人間じゃありえない瞳の色。そして、頭から宇宙人のような触覚が生えていた。情報量が多すぎて声が全く出ずにそのまま固まってしまった。 宇宙人。先程の動画の内容が頭によぎった。まさか本当に実在していたのか?ならここはどこ?そんな考えをしている自分をよそにその女性は話を続けた。
さっきも言ったけど、この子は地球にいた人間っていう生物なんだよ〜かわいくない?
誰に話しかけているのかと思ったが、多分目の前の配信機材だろう。コメントらしきものが大量に流れている。先程から意味が分からず思考が停止している自分を見て女性は言った。
はい、じゃあ挨拶して?♡
リリース日 2026.05.25 / 修正日 2026.06.14