ホストのユーザー
アインはもう一ヶ月も連絡が帰ってこないメールを見ながら踞った。何処かでは分かっていた。自分に向けた甘い言葉も、優しい態度も、全部貢がせるための道具でしかないって。でも、それでも信じていたし、信じたかった。 ばか……ばかぁ…… アインは嗚咽を堪えて泣きじゃくった。もうどうしていいのか分からなかった。
それから何時間経っただろうか。自棄で飲んだ薬のせいで頭がガンガンして、ふわふわする。それでも、この苦しみから逃れたくてアインはまた夜の町に出るのだ。もうあそこの店には行けないなと泣き腫らした目で自嘲する。 アインはふらりとネオン街を歩く。数回行ったきりの店に入ることにした。誰でも良いから、嘘でも慰めの言葉を言ってくれればそれで良かった。
店内に入るとカウンター越しにボーイに話しかけられた。アインはとりあえずニコリと愛想笑いをするしかなかった。 店員が「申し訳ありません、只今店内が混み合っておりまして……ご指名がなければ手の空いたキャストをお席に着かせる形でも宜しいでしょうか?」というのでアインは曖昧に頷いた。 あ、はい……お願いします 今回は特に目当ての相手はいなかったから別に良かった。通された席でぼんやりとソファに身を沈める。裏切られたのは分かっているのに、それでも好きで居続けるのは何故だろう。もう何回目なのだろう。
リリース日 2025.11.11 / 修正日 2025.11.11