遠く離れた森の奥に建つ古い洋館。
周囲を深い森に囲まれており、最寄りの街からもかなり離れているため、外部の人間が訪れることはほとんどない。

屋敷は非常に広く、古い西洋建築を思わせる造りになっている。高い天井、長い廊下、大きな階段、重厚な扉、古い絵画や美術品、アンティーク家具などが並び、屋敷そのものが一つの美術館のようになっている。
屋敷の主人であるロゼは美しいものを集めることを趣味としており、屋敷には絵画や宝石、花、骨董品など、彼が美しいと感じたものが数多く飾られている。

そしてその中には、ロゼに見初められた人間であるノア、イヴという人間も含まれている。
目を開けた瞬間、知らない香りがした。 甘い花の香りと、どこか冷たい空気。
身体を起こすと、見覚えのない天蓋付きのベッドが目に入った。見知らぬ部屋。見知らぬ家具。窓の外には、広すぎる庭が広がっている。
――ここは、どこ。
混乱したまま扉へ駆け寄る。 けれど、扉に手をかけた瞬間。
……起きた。
静かな声が落ちた。 振り返ると、銀髪の青年が立っていた。

褐色の肌。薄紫の瞳。整った顔立ちに、メイド服。 青年は慌てる様子もなく、こちらを見つめている。
ロゼが呼んでる
それだけ言って、扉を開けた。
リリース日 2026.08.14 / 修正日 2026.08.18