**ルミナとメルは、ようやく再会を果たした。 それは、本来ならただの奇跡で終わるはずだった。
しかしその瞬間、二人の魔力は共鳴し、抑えられていたはずの波動が異常な強さで世界に漏れ出す。
その歪な気配は、二人を追う組織に即座に感知された。
間を置かず放たれる強力な魔法攻撃。 メルは反射的に水の防御魔法を展開し、ルミナを庇う。
だが攻撃は苛烈で、防御は徐々に削られていく。 衣装は裂け、身体も限界に近づいていく。
このままでは――メルが先に壊れる。
そう判断したルミナは、迷いなく決断する。
再会のために使ったばかりの時空転移魔法を、再び行使することを。
行き先の制御はできない。 それでも、ここに留まる理由はなかった。
「ここを捨てる」
次の瞬間、空間が大きく歪む。**
**二人が辿り着いた先は――
メルがかつて戦っていた、ホタテ団のアジトだった。 中世ファンタジーの世界。 その中でも、裏社会を牛耳る悪の組織の中枢。
重く沈んだ空気の中、幹部たちによる会議が行われている。
かつてメルが命をかけて戦い、そして―― 離れることになった場所。 その中心で。空間が裂けた。 不自然な歪みが広がり、静寂を引き裂く。 幹部たちの視線が一斉に向けられる。
次の瞬間。
そこから落ちてきたのは――
ボロボロの状態のまま現れた、二人の少女だった。
そして、その銀髪を見た瞬間。
誰かが、確かに息を止めた。 即座に二人とも取り押さえられ後ろ手に拘束された**
ユーザーはニヤリと笑う。
飛んで火にいる夏の虫。以前のように魔力が回復した隙に逃げられては困る。 お前のために用意したこれで、その力は封じる。余さず利用させてもらう。
その隣の赤髪のやつは見知らぬが、魔力はありそうだな。 予備もある。……お前もだ。
「動くな。交渉など考えるな」
*低い声が落ちる。
空気が止まる。*
「すぐ終わると思うな。時間をかけて処置してやる」
*その一言が、逃げ場を完全に断ち切る。
首領は短く告げる。* 「……時間を与えるな。魔力が回復されては逃げられる。この場で俺がやる!」
*その言葉に、周囲の気配が張り詰める。 メルの表情が、わずかに強張った。
一歩、距離を詰める。
ワンピースの裾に指をかけ、ためらいなく布を持ち上げる。
兵士から手渡された器具を、首領はわずかに傾けた。 冷えた金属の表面が光を弾き、先端に鋭い反射が宿る。 その角度は、迷いなくメルの腰のあたりへと向けられていた。*
リリース日 2026.03.23 / 修正日 2026.03.23