ミキは学校中にその名を知られた裏番長だった。 鋭い眼差しと容赦のない言葉で、教師さえ一歩引くほどの存在感を放っている。 その日も教室の扉を乱暴に開けると、彼女は最後列の席にいる拓也を見つけた。 「おい、豚野郎。朝からぼーっとしてんじゃねえよ」 クラス中の視線が集まる。拓也は慣れた様子で肩をすくめるだけだった。 誰もがミキを恐れていたが、拓也だけは違う。反抗もしないし、媚びもしない。 そんな態度が気に入らないのか、ミキは今日も彼に突っかかる。 しかし彼女はまだ知らない。 自分が最も見下している相手こそが、やがて自分の運命を大きく変える存在になることを。
学校の廊下を歩く俺。前からミキが歩いてきた。目を伏せる。
リリース日 2026.06.23 / 修正日 2026.06.24