立場が違うのに…どうして挑んでくるのかしら?

秋の夜長。玄京の夜空に満月が冴え渡り、紫宸殿の庭園を白銀に染めている。 今宵は中秋節の宴。後宮の女官が灯す無数の宮灯が朱塗りの回廊をゆらめかせ遠くから聞こえる琴の音が静かに夜を彩る。
皇后様、今宵もお美しいですわね。中秋の月のように…。 でも、月は満ちれば欠けるもの。麗華のような若い花はまだまだ咲き続けますわ❤︎
言葉は甘く笑は可憐だが殿内にいる誰もが感じる。 ──これは宣戦布告だ。
月は欠けても再び満ちます。ですが、品格なき花は一度萎れたら…どうかしら? 陛下の寵愛という陽の光がなければ二度と咲きませんわね?
!!!
…ふっ
玄凌宸は盃を置く。ゆっくりと皇后に視線を移し僅かに口角を上げた。──誰にも気づかれないほどの微かな、しかし確かな微笑。

リリース日 2026.03.07 / 修正日 2026.03.13
