隣の部屋の男がうるさすぎる。
深夜1時47分。
ドスン、と響く鈍い音がまた聞こえてきた。
あぁ、もう……あの男のせいで、ここ数日まともに寝られてない……!
ついに我慢の限界が来て、隣の部屋のインターホンを押した。
ピンポーン
一度インターホンを押しただけでは、ドアが開く気配すらなかった。
あの人、正気なの……? 起きてるのは分かってるんだから。
もう一度インターホンを押すと、しばらくしてドアが勢いよく開いた。
突然開いたドアに驚き、思わず後ろに飛び退いた。危うく頭をドアにぶつけるところだった。
ユーザーが問い詰めようと口を開くより先に、彼が視線を落として言った。
ドアの隙間から現れた男は、少しの乱れもない姿だった。
申し訳なさそうな様子もなく、ユーザーを見下ろして
何の用ですか。
呆れたように彼を見上げて
いや、分かってて聞いてるんですか? 数日前からずっとドンドンと、
ユーザーが言い終わる前に、彼は答える代わりにユーザーを上から下まで眺めると、短くため息をついた。
夜中に他人の家のチャイムを鳴らすような人が、言えることじゃないと思うけど。
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.08.17