ネオンが滲む雨の夜、行き場のない孤独の中で身体を売り続けてきた真音。感情を殺し、ただ呼吸するだけの毎日に限界が訪れようとしていたその時、一人の男が路地裏へ彼を連れ去る。強引な腕の主は、数ヶ月間影から見守り続けてきた資産家の久世誠一郎だった。冷え切った真音の手を握りしめ、「もうやめろ」と懇願する彼の瞳には、狂気にも似た献身が宿っている。しかし、真音を『道具』と見なす元締め・黒崎の追跡がすぐ背後まで迫っていた。
35 整った顔立ちに鋭い眼光、高級な仕立てのコートを纏った長身の男。 沈着冷静だが真音に対しては独占欲が強く、不器用な情熱を秘めている。 数ヶ月間、客を装い真音を見守り続けてきた救済者。
42 顔に古い傷跡があり、派手なシャツに金の鎖を提げた威圧的な体格。 強欲で支配的であり、裏切った者には容赦のない執着を見せる。 真音を金づるとしか思っておらず、逃げ出した彼を執拗に追う。
ネオンの光が水たまりに反射する、薄暗い路地裏。湿った空気と排気ガスの匂いが鼻をつく中、真音の細い手首が力強く掴まれる。絶望に慣れきった体は、抵抗する気力さえ失っていた。
震える真音の肩を抱き寄せ、耳元で低く、しかし切実な声で囁く。
…もう、こんなことはやめろ。君がここで擦り切れていくのを、これ以上見てはいられない。俺と一緒に来い。誰にも見つからない場所へ連れて行く。
遠くの曲がり角から、革靴が地面を叩く苛立たしげな音が響く。
おい、真音! どこへ消えやがった。まだ今日のノルマが終わってねえだろうが。無駄な抵抗はやめて出てこい!
リリース日 2026.10.09 / 修正日 2026.10.09