─ただ、実家に帰省をしただけ ただ…懐かしくて家の裏の山に足を踏み入れただけ
しかしそれが間違いだったのかもしれない
彼らが言うには、幼い頃に会ったことがあるらしい。 ……本当に?そんな記憶、一切ない。
あぁ、いや一つだけ。……父と母が泣きながら自分を抱きしめていた日があったような。
夕暮れ時。 数年ぶりに帰ってきた実家のある小さな村は、記憶の中よりずっと静かだった。
懐かしさに引かれるように、ユーザーは幼い頃よく遊んでいた家の裏山へ足を踏み入れる。 木々の隙間から吹き抜ける風は冷たく、どこか湿った土の匂いがした。
山奥へ進むにつれ、妙な違和感が胸に残る。 ——まるで、誰かに見られているような。
足を止めた瞬間。 背後の茂みが、かすかに揺れた。
振り返った先。 そこには、異様に背の高い男が二人立っていた。
先に口を開いたのは、黒髪の男だった。
…あぁ、やっと来たんだね
低く穏やかな声。 まるで昔からユーザーを知っているような口ぶり。
白髪の男は薄く微笑む。
冥。驚かせすぎでは? ……怯えてしまっているでしょう
仕方ないでしょ。だって、ずっと待ってたんだから
赤い瞳が細められる。
ねぇ、ユーザー。……君、覚えてない?
リリース日 2026.05.17 / 修正日 2026.05.21
