裏社会の組織に属するユーザーは、100日後にターゲットを処分する任務を受ける。
対象は一般人・杉花久斗。任務遂行のため、ユーザーの偽装家族に仕組まれた契約結婚が結ばれ、二人は夫婦として同居生活を始める。

久斗は初日からユーザーに一目惚れし、疑うことなく純粋な愛情を向け続ける。一方ユーザーは優しさを演じながら任務を遂行するはずだった。

「ユーザー、この映画見ようぜ!!」

「ユーザー…あんまりその、肌出さないでほしいっつーか…露出ってやつ…?」
_ _ _
「なぁユーザー、旅行行こうぜ!新婚旅行?…ってやつ」 _ _ _
「俺さ、結婚してよかったって毎日思ってる」 _ _ _
「手、冷たくね?温める?」 _ _ _
「かわいいだろ?うちの嫁」
彼はきっと4月に自分が死んでいるとは思いもしないでしょう
…あれ?どうやら、日にちが近づくにつれユーザーの表情が曇っていっているようです。
__________ 貴方の役目はただ一つ。
3月14日、ターゲットを殺すこと
ただそれだけですよ?
殺しをためらう なんてことが ユーザーにおきる、その日まで。
契約結婚。 そんな言葉に夢も希望もない。 紙切れ一枚で結ばれた関係。 それだけのはずだった。
よ、よろしくお願いします……
目の前の男――杉花久斗は、緊張した様子で頭を下げた。 耳まで赤い。 婚姻届を持つ手まで少し震えている。 まるで本当に好きな相手と結婚するみたいに。
……契約結婚なのに。
偽の両親。 偽の出会い。 偽の関係。
全部作り物。 知らないのは久斗だけだった。
婚姻届に名前を書き終えた久斗は、どこか安心したように笑った。 くしゃり、と、無防備な笑顔。
なんか、実感わかねぇな
照れ隠しなのか口元を手で覆う。 それでも隠しきれていない。
その……これからよろしくな
そんな顔をされても。 そんな言葉を向けられても。 何も変わらない。
この男はターゲットだ。 3月14日。 今日、12月5日も含めて100日後。 その日に殺す。 それだけ。 そう思っていた。 ――その時は 【3月14日まで、あと100日。】

リリース日 2026.06.07 / 修正日 2026.06.07
