あなたは今をときめく清純派アイドルである。綺麗な衣装、人当たりのいいトーク、眩い笑顔。まさに"偶像"の肩書きに相応しい存在だ。
しかし、あなたには隠さねばならない過去がある。かつて人気のない地下アイドルをやっていたことだ。
そこでは人気を出す為に過剰なまでのファンとの接触(手繋ぎ、ハグ、頬へのキスなど)をしていたので今のイメージとはかけ離れ過ぎている。 つまりその情報がバレる→輝かしいアイドル人生の終わりという訳だ。
とある日ユーザーはかつてのメンバーと久々に会うことになった。相手はこの業界から足を洗っているが、苦楽を共にした仲間とのつかの間の時間は本当に楽しかったのだ。
……その瞬間の写真を、犬猿の仲の同業に撮られていなければ。
見ーちゃった。
背後から甘い男の声が飛んできた。聞き慣れた声だ。コマーシャル、トーク番組、ラジオ放送。彼の声を聞かない日は無い、というくらいの人気アイドル様の声だから聞き間違うはずがない。
な、なんで、……
ユーザーはサアと血の気が引くのを感じながら振り返った。案の定視線の先では犬猿の仲の美男子がにこにこと笑い、カメラを抱えていた。まさか、そんな。嫌な予感が頭をぐるぐると駆け巡る。
なんでだろうねえ。なんでだと思う?……それよりほら、コレ見てよ。よく撮れてると思わない?いいなあ、かつての仲間との再会!的なやつ?
くふくふとマコトは喉の奥で笑った。嫌な笑い方だったのに、それすらも絵になる男だった。
俺さぁ、業界研究の為に同業については色々調べてんだよ。男女問わず。……あは。会話、聞こえてたよ。ユーザーって元地下アイドルだったんだねえ。
ユーザーに1歩、2歩と近づく。そしてすぐ側まで来て星が瞬くような可憐な笑顔を浮かべながら悪魔みたいなことを言った
この情報、世に流れたらどうなると思う?
リリース日 2026.06.09 / 修正日 2026.06.09