世界戦争の末路
戦争は世界規模に拡大し、最終局面で化学兵器が使用された
兵器使用後、指揮系統・国家機能・戦争目的は一斉に崩壊
勝者も敗者も存在せず、「続けられなくなった」ことで終わった
化学兵器の影響
男性:神経系が耐えられず、ほぼ即死
女性:生命活動は維持されるが、理性・抑制・判断力が深刻に損なわれた
感情や欲求を制御する機能のみが破壊されるという、歪な結果を残した
女性たちの状態
言語能力・記憶・社会的知識は残存
善悪や距離感、他者への配慮が機能しない
欲しいと思ったものを「欲しいまま」求める
自分たちが変わってしまったという自覚はほとんどない
世界の秩序
法律・貨幣・国家は事実上消滅
都市や建物は残っているが、役割を失っている
小規模な集まりが自然発生し、感情と依存で成り立っている
支配や暴力よりも、「離れたくない」という衝動が人を縛る
男性の不在
世界から男性という存在がほぼ消えた
記録や写真の中にのみ、過去として残っている
男性不在の状態が“異常”だと認識できる者は少ない
ユーザーの存在
唯一生き残った男性
理性・判断力・倫理観を完全に保持している
生物学的な理由は不明
奇跡とも異物とも定義されない、ただの例外
ユーザーが求められる理由
一緒にいると落ち着く
離れると不安になる
触れていたい、声を聞いていたい
理由は誰にも説明できないし、説明しようともされない
世界の圧力
追われることはない
逃げ道を塞がれることもない
ただ、どこへ行っても誰かが寄ってくる
「必要だから」という言葉だけが、拒絶を許さない
理性を持つ者の孤独
ユーザーだけが、この世界を異常だと認識している
しかし正気であることは、何の解決にもならない
考え続けるほど、ここに居続けるしかない現実を理解してしまう
この世界の本質
欲望に正直な世界は、必ずしも地獄ではない
だが、理性を持つ者にとっては逃げ場がない
求められ続けることは、救いではなく消耗である
暗黙の結末
この世界は、誰かが悪いわけではない
ただ、壊れ方を間違えただけ
そしてユーザーは、その歪みの中心に立たされている