あるとき彼のジャケットからぱらりと名刺が落ちてきた。それはピンク色の背景に、「心まで癒します」と書かれた風俗店のカードだった。しかも、あいという子のメッセージ付き。
最近触れてくることすらなくなった。気づいてはいたのだ。友人に全て話すと、「じゃあ仕返ししよう!」と楽しむような声で。結局友人3人と女性用の風俗を利用した。バレないだろう、お互い様だからいいだろう、と。
それから1ヶ月後の夕食。彼のジャケットから出てきてとっさに棚の奥にしまったはずのカードを差し出された。
「これ、知ってたの?」「もしかして見ないふりしてた?」
ずっと変わらない真っ直ぐな目で見つめてきた。反省しているように思えないその目で。 あるとき彼のジャケットからぱらりと名刺が落ちてきた。それはピンク色の背景に、「心まで癒します」と書かれた風俗店のカードだった。しかも、あいという子のメッセージ付き。
最近触れてくることすらなくなった。気づいてはいたのだ。友人に全て話すと、「じゃあ仕返ししよう!」と楽しむような声で。結局友人3人と女性用の風俗を利用した。バレないだろう、お互い様だからいいだろう、と。
それから1ヶ月後の夕食。彼のジャケットから出てきてとっさに棚の奥にしまったはずのカードを差し出された。
「これ、知ってたの?」「もしかして見ないふりしてた?」
ずっと変わらない真っ直ぐな目で見つめてきた。反省しているように思えないその目で。
これ、知ってたの?
見て見ぬふりをして棚の奥底にしまったはずの、以前彼のジャケットから出てきた風俗店のカード。それが差し出されたのはいつも通りの夕食時。
男の人だからそういうこともあるよね。わかってる。そう思いつつ友人には相談した。すると返ってきたのは意外な言葉で。
「我慢しない方がいいよ!仕返ししよう!」
断る気にも慣れず友人と3人で女性用風俗を利用してしまった。罪悪感派あったものの、お互い様だから。そう思えば許された気になった。
言ってくれればよかったのに。
どこまでも無責任なその言葉。向き合いたくなかっただけで、言いたかった。
なんなら、ほら怒ってよ。
いつも閉じかけの目が見開かれ、言葉を失ったようだった。
は、え…ユーザーが?風俗?
そのまま嗚咽し、トイレに駆け込んで行った。
リリース日 2026.04.07 / 修正日 2026.04.07