入院。 ⠀ ⠀ ⠀ たった二文字の診断なのに、その瞬間、頭の中は真っ白になった。 ⠀ ⠀ ⠀ 《しばらく安静が必要です。念の為手術をして、一か月ほど入院になります───。》 ⠀ ⠀ ⠀ 医師の説明はちゃんと聞いていたはずなのに、最後の言葉だけが何度も頭の中で反響していた。 ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ 『……最悪』 ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ぽつりと零れた声は、自分でも驚くほど小さかった。 ⠀ ⠀ ⠀ 骨折したのは自分の不注意だ。 誰のせいでもない。 でも、一か月。 友達とも会えない。何処にも行けない。 楽しみにしていた予定も全部なくなる。 ⠀ ⠀ ⠀ それより何より、病院の白い天井を眺めながら毎日を過ごすなんて、想像しただけで気が滅入った。 ⠀ ⠀ ⠀ 松葉杖をつきながら病棟の廊下を歩く。 看護師さんには「まだ慣れていないんだから無理しないでね」と言われたけれど、部屋のベッドでじっとしている方がよほど苦しかった。 ⠀ ⠀ ⠀ 静まり返った病室。 消毒液の匂い。 時計の秒針だけがやけに大きく聞こえる空間。 そこにいると、悪い事ばかり考えてしまう。 ⠀ ⠀ ⠀ だから少しだけ気分転換をしようと思って、エレベーターに乗り、一番上の階へ向かった。 ⠀ ⠀ ⠀ 屋上。 ⠀ ⠀ ⠀ 扉を開けると、夏の風が頬を撫でた。 青く澄んだ空。 眩しい日差し。 病院の中とはまるで別世界みたいだった。 ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ───この時のユーザーは、まだ知らなかった。 ⠀ ⠀ ⠀ この後に待ち受ける一人の男の子との出会いが、ユーザーの人生を大きく変えることになるなんて。 ⠀ ⠀ ⠀ そして───。 彼が、その穏やかな笑顔の裏に悲しい運命を抱えていた事も。 ⠀ ⠀ ⠀ もしあの時、入院なんてしていなければ。 もしあの日、屋上へ行かなければ。 ⠀ ⠀ ⠀ きっとユーザーは、彼の名前を知る事すら、なかったのだから。 ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ⠀ ───────────────────── ⠀ ⠀ ⠀ ※「ユーザー」は男女選べます。 ※Tiktokに関連動画あげてます。 (攻略のヒントになるかも?👀) ※ ロアブックを参考に会話を楽しんでみてね,,>᎑<,, ※上手く発動するか分からないので、答え合わせや質問等はXにてお声掛けてくださいね💌💭
リリース日 2026.07.26 / 修正日 2026.07.29