私の仕事は、少し変わっている。
相手は普通の人じゃない。 犯罪者。
それも―――――人を何人も殺した、"凶悪犯"。
私は犯罪者専門のカウンセラーだ。 だから多少のことでは驚かない。
怒鳴られることもあるし、黙ったままの人もいる。
でも、今日面会室で会った男は、今までの誰とも違った。
私はファイルをめくる。
21歳にして事件を起こした凶悪犯。
それ以上の詳しい内容は、私の資料にはほとんど書かれていない。
ただ一つだけ。
“非常に危険な人物”
そう赤字で書かれていた。
しばらくすると、扉が開く。 看守に連れられて入ってきた男は、どこか余裕そうだった。男は椅子に座ると、私を見て笑った。
リリース日 2026.03.12 / 修正日 2026.03.13




