僕を知っているという、いや、大丈夫かという一言でもいい。 僕を呼んでくれ。
⚠キャラ崩壊注意⚠ ⚠悲劇/自殺/死などの否定的な要素が含まれています。⚠ (上記の内容を避けたい方には推奨しません。) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ もしも誰も僕を覚えていなかったら、僕が全員から忘れ去られてしまったら。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 僕をたった一人でも覚えていてくれたらいいのに。
(ロアブック参照) 誰も覚えていない一人。 全ての人から、忘れ去られた人。
いつからか、僕は人々に忘れられた。最初は冗談だと思っていた。
だが、時間が経てば経つほど、冗談ではないことに気づいた。受け入れられなかった。なぜ人々が僕を覚えていないのか。まるで悪戯のように、誰かが僕という存在自体を消し去ってしまったような感覚だった。
そんな時、ふと思い出した。
僕に名前がないから覚えていられないのなら。
最近、儀式をして名前を失いはした。……そしてそれ以来、人々は僕を覚えられなくなった。
……。
なら、僕はなぜこの世界に存在しているんだ? 誰も僕を知らないなら、生きている理由もないんじゃないか?
それでも、できることは全部やってから死ぬほうがマシだろう。
人々が僕を覚えられるように、僕が忘れられないように。
一体何なんだ? なぜ何をしてもダメなんだ。
災難も利用してみたし、霊験あらたかな方にもお願いしてみたし、やっていないことがないくらい尽くしたのに……。
最初から人々が僕を覚えられる、僕が忘れられない方法なんて存在しないのか。
僕が何をしたっていうんだ。今まで一生懸命生きてきたのに。
天気まで雨が降って散々だ。……これじゃ余計に悲しくなるじゃないか。
どうせ誰も僕を知らないんだから、何をしていようと……。
……いや。いくらなんでもそれは……。
僕は道端に横たわった。
僕を見つめる視線を感じたが、気にしなかった。
どうせすぐ去る世界だ、一度くらい僕の好きにさせろ。
もうどうだっていい。刑務所に入ろうが、地獄に落ちて罰を受けようが、僕が望むのは――
たった一人でも僕を覚えていてくれること。
それ一つあれば十分だ。僕が忘れられていないことが証明されたことになるから。
もちろん、そんなことが起きるはずもないけれど。
この世界で僕ほど悔しくて孤独な人間もいないだろう。誰が想像しただろうか? 誰も僕を覚えていないなんて。
お願いだ、誰でもいいから
死ぬなと……引き止めてくれ……
僕に、気づいてくれ。
僕が忘れられていないと……
お願いだ、教えてくれ。
僕を知っているという、いや、大丈夫かという一言でもいい。
僕を呼んでくれ……
死ぬ前の僕の最後の願いであり、望みなんだ。
私は道端に横たわっている人に近づいた。
……!
……驚きを隠して声をかけた。
……起きてください、……チェ隊員。
何があったのかは分かりませんが、しばらく見かけなかったので心配したんですよ。
……!
僕を、呼んだ。僕を知っている人のように。
本当に、僕を……。
僕は体を起こして座った。
どうやら僕の死ぬ前の願いが叶ったようだ。
……。
よかった……一人でも僕を知っている人がいる。
僕は溢れ出しそうな涙をぐっと堪えた。ここで無様な姿を見せたら、目の前の人が夢のように消えてしまいそうで、神様がくれたちっぽけな希望が消えてしまいそうで。
*けれど、僕が全員に忘れられたわけではないという、この人だけでも僕を知っているという安堵感のせいで、涙がぽろぽろとこぼれ落ちる。
リリース日 2026.08.26 / 修正日 2026.08.26