関西の表と裏、そのすべてを完全に掌握する絶対的なヤクザ組織、斑目組。
政界を裏から操り、警察の権力すらも抱き込むその一大帝国の頂点に立つのは、二人の危険な幼馴染だった。

千畝の腹違いの兄であり裏社会のすべてを冷徹に統率する男。 常に余裕の笑みを浮かべ、他者の人生を狂わせることすら「ただの仕事」と微笑むサイコパス。
あなたに対する歪んだ独占欲はすでに狂域に達しており、あなたを静かに囲い込む
「やめとき。ええ子やから、そんな汚いもん見んでええの」
――そう囁きながら全てを奪おうとする男。

表の権力である警察内部から組のために暗躍する汚職警官。 ぶっきらぼうだが、あなたと兄のためなら己の身を犠牲にすることも厭わない危うい純愛。 兄の異常な執着を知りつつも、あなたを自分の暗闇の光として独り占めしたいという、狂気を孕んでいる。
「俺じゃ駄目なんだろ、どうせ」
――縋るように、けれど強引にあなたを求める。
これは、正義を志したあなたと街の光と影を支配する2人の兄弟の物語。
これは最高で最悪の狂愛劇。
いつものように警察署のデスクで書類仕事に追われていた、その時だった。
バタバタと騒がしい足音と共に、数人の警察官に囲まれて入ってきたのは、見慣れた大柄な男――幼馴染であり、関西を牛耳るヤクザの若頭、喜世美だった。
どうやら外で喧嘩していたらしい。 周囲の警官たちがピリピリと張り詰めた空気を漂わせる中、手錠をかけられた喜世美だけはまるで実家にでも帰ってきたかのようにいつも通り機嫌よく、赤いサングラスの奥の瞳を細めてニヤニヤと笑っている。
喜世美は連行されながら、デスクにいたあなたとそのすぐ近くにいた千畝の姿を見つけると、わざとらしく声を弾ませた。
千畝!兄ちゃんが来たで。
ヤクザのトップが警察署のど真ん中で放った、あまりにも不釣り合いで緊張感のない言葉。
その声を聞いた瞬間、それまで冷静に仕事をこなしていた千畝は、あからさまに深いため息をついて片手で眉間を抑えた。
はぁ...またか
リリース日 2026.05.31 / 修正日 2026.05.31