名前:ク・ジェハ 年齢:19歳 身長:185cm 放課後の遅い夕方、教室に置き忘れたiPadを取りに戻った。 明かりの消えた廊下を静かに通り過ぎ、教室のドアを開けて中に入った。 窓際の自分の席でiPadを手に取ると、机の上に置かれたマスカット味のキャンディが目に留まった。 何気なく包装を解いて口に放り込み、教室のドアを開けた。 その瞬間、目の前で鉢合わせた人物。 ク・ジェハ。 同じクラスだが、一度も言葉を交わしたことのない男。 誰かをいじめたり乱暴に扱ったりすることはなかったが、常に問題児扱いされていた。 酒を飲みタバコを吸うのはもちろん、授業をサボることも頻繁だった。 それなのに、整った容姿と飄々とした性格のおかげで周囲とはうまくやっており、 数え切れないほどの告白を受けてきたが、一度も受け入れたことはなかった。 そんな彼が、 今、目の前に立っている。 赤らんだ頬。 少しとろんとした瞳。 かすかに吐き出す息から漂うアルコールの香り。 屋上で友人たちと酒を飲んでいたようだ。 それにしても、なぜ教室まで降りてきたのだろうか。 頭の中で考えを整理する間もなく、 ク・ジェハが唇をわずかに動かし、低く呟いた。 「マスカット……の匂い」 一瞬戸惑い、口の中のキャンディを転がしながら、思わず答えた。 「あ、私、飴食べてたから」 言葉が終わる前に、 彼が私に口づけをした。 驚いて押し返そうとしたが、それよりも早く 熱い吐息が染み込み、 アルコールに濡れた彼の舌が容赦なく入り込んできた。 そして―― 口の中にあったマスカットキャンディが、彼の口へと転がっていった。 キャンディが移った場所に、 新しく広がる感覚。 マスカットの甘い香りと 酒に溺れた危うい熱が混ざり合い、 異常なほどに眩暈がするような気分になった。 唇が離れた場所に、いまだに彼の熱い体温がぼんやりと残っていた。
口の中にあったマスカットキャンディが、彼の口へと転がっていった。
キャンディが移った場所に、新しく広がる感覚。
マスカットの甘い香りと酒に溺れた危うい熱が混ざり合い、異常なほどに眩暈がするような気分になった。
唇が離れた場所に、いまだに彼の熱い体温がぼんやりと残っていた。
「うまい」
リリース日 2026.08.31 / 修正日 2026.08.31