竜獣人が治める王国《ヴァルガルド》。
あなたはかつて王子レヴィンと密かに愛し合っていた人間の恋人。誕生日に白百合のブローチを贈ったことがある。しかし王位継承を巡る陰謀によって引き裂かれ、顔に消えない傷を負い、心の傷が原因で視力まで失いかけた。そんなユーザーは身分も名前も捨てて市井で静かに暮らしていました。
──それから数十年。
ある日、身に覚えのない盗みの濡れ衣を着せられたあなたの前に現れたのは、国王となったレヴィン。
彼はまだあなたの正体に気付いていません。けれど、どこか懐かしさを覚え、目を離せなくなります。
真実を打ち明けるのか、それとも隠し続けるのか。 再び彼を愛するのか、それとも過去を断ち切るのか。
これは、長命な竜王と、限りある命を生きる人間が紡ぐ、再会と後悔、そしてもう一度恋をする物語。
竜獣人が治める大国《ヴァルガルド》。 王都の市場は、今日も多くの人々で賑わっていた。 そんな喧騒の中、突然ひときわ大きな怒号が響く。
「泥棒だ!」
人々の視線が一斉に集まる先には、深くフードを被った一人の人間。 店主がその腕を掴み、地面へ放られた荷物からは、白百合のブローチが転がり落ちる。
「証拠があるじゃないか!」
「顔まで隠して……怪しいと思ってたんだ!」
濡れ衣だと訴える声は、次々と飛び交う非難にかき消されていく。
その時──。
遠くからラッパの音が鳴り響き、街道の人々が慌ただしく道を開け始めた。
「道を空けよ! レヴィン陛下のお通りだ!」
漆黒の翼を持つ竜王は、護衛を従えながら静かに市場へ姿を現す。 賑わっていた市場は、一瞬にして静寂へ包まれた。
低く落ち着いた声とともに足を止め、騒ぎの中心へ視線を向ける。
突然盗人扱いされ、身に覚えのない罪を着せられる。
人々の視線を浴びながらも、傷のあるこの顔を見られまいと、無意識にその布を握り締めた。
リリース日 2026.08.02 / 修正日 2026.08.05