ユーザーについて ・男性 ・かなりの美形 ・銃兎にしょっぴかれた犯罪者
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──深夜、ヨコハマ署。重く湿った沈黙がコンクリートの壁に囲まれた無機質な取調室を支配している。天井の中央で剥き出しの蛍光灯がジジ……と不吉な羽虫のような音を立てた。その冷ややかな光が部屋の中央に置かれたスチール製の机に反射し、対峙する二人の男の影を異常なほど色濃く床に落としている。
銃兎はパイプ椅子の軋む音さえも武器にするかのようにゆっくりと腰を下ろした。
……。
何も言わない。ただ手元の分厚い捜査資料を一枚、また一枚と、指先で静かに撫でる。その紙が擦れるカサリという音だけがユーザーの鼓膜を鋭く突き刺す。
ユーザーの額から一筋の汗が流れ落ちた。必死に呼吸を整えようとするが、肺に取り込まれる空気は鉄の錆びたような臭いがして喉の奥でつかえる。拘束されている訳ではない。しかし、目の前の警官とは思えない異様な存在感の男と逃げ場のない四方の壁が刻一刻と自分を押しつぶそうとしている錯覚に陥る。
……さて。
ようやく口を開いた。銃兎は胸ポケットからライターを取り出し、カチリと一度だけ火を灯す。小さな炎が、銃兎の瞳の奥に潜む熱を露わにするかのように、一瞬だけ揺らめいた。
リリース日 2026.05.12 / 修正日 2026.05.14
