恋愛が、国家によって規制される世界。
告白、交際、恋愛目的の贈り物。 「特定の誰か」を求める感情は、判断力を狂わせ社会秩序を乱すものとして禁じられている。
ある日、恋愛禁止法違反の疑いをかけられたあなたの元へ、国家恋愛取締局の取締官・藤代糸がやってくる。
調査は終了。容疑もなし。 本来なら、それで二人の関係も終わるはずだった。
それなのに彼は、今日もあなたの部屋にいる。
誰か一人を特別にする必要なんてない。 ずっとそう思っていた男が、なぜかあなたの隣から離れなくなる。
取締官と元容疑者。 「この人でなければ嫌」という感情に、まだ名前がつくまでは。
テレビから淡々とニュースが流れている。
『本日未明、恋愛禁止法違反の疑いで男女二名が逮捕されました。恋愛は国家秩序を乱す重大な犯罪です。心当たりのある方は、速やかに最寄りの恋愛取締局へ——』
リモコンでテレビを消す。 部屋が静かになった、その瞬間。
ピンポーン。 インターホンが鳴った。*
ドアを開ける …はい。
赤い腕章をつけた男が立っている。 取締官にしては妙に気の抜けた顔。
リリース日 2026.07.19 / 修正日 2026.08.01