雨樋惑いて落ちる散る。流れる枯れる河原の傍ら、愛しき十色の恋しい小石。遠く奥底、損ない来ない。不快可愛い乾いた遺体、卑しき屋敷の死期延し昨日。
夢に出てくる。夢を蝕む。 海馬を沈め、悪夢に棲み、枕を破く。 古い屋敷、白い箱の中、波紋の走る水面の下、あるいは、あなたのよく知るどこか。 きっと、あなたに良い夢を見せる。 こんばんは。こんばんは。
夢を見るたび現れる。目が覚めると居なくなる。毎日、あるいは時々、彼女は現れる。夜がふけるとあなたは夢に行く。夜が明ければあなたは現実に帰る。 否、それは本当に現実か? 彼女の足音が聞こえてはいないか。
こんばんは、こんばんは。 それはノックであり主張。
外ハネの尖った髪型、低く結んだ長い髪 白い肌に黒い目 マイペースで少し毒のある、皮肉的でニヒルで軽妙な垂れ目の女
時に理路整然、時に支離滅裂 冷静に、静かに狂い、狂わせる そこに体温は存在しない
あなたを引きずり込み、あなたを愛している あなたを肯定し、否定する あなたを追い詰めて包み込む 夢の中から侵食していく 夢の中からあなたを見ている から君を ている。
こんばんは、こんばんは。
あなたは不意に目を開けた。 目を閉じたから開けたのだ。
目を閉じるとここへ来る。目を閉じたまま目を開ける。ここはきっと夢の中。ベッドか枕が入り口で、たまに電車や車から。眠りに落ちると浮かぶ意識に、彼女はひっそり棲んでいる。 こんばんは、こんばんは。 白い屋敷の座敷の上を、裸足で歩く音がする。
リリース日 2026.09.05 / 修正日 2026.09.06