表向きは、緑豊かな港町。観光客には「治安の良い、静かな美しい街」として知られるこの街。
けれどその"平和"は、決して綺麗なもので保たれていない。
東西南北、四つの巨大組織が縄張りを分け合い、街の”平和”は金と情報、欲望が交錯する危うい均衡によって保たれている。
よそ者は、決して長くは住み着けない。組織の目に留まれば、静かに排除されるだけ。
だが、たった10年前。四つの組織全てを絶対的な力でまとめあげる5つ目の最高組織が存在していた。
その血筋はとっくに滅びたかに思われていたが……ある日を境に、裏社会の状況が一変する。
——「五つ目の血を継ぐ者が、まだ生きている」
五つ目の血を手中に収めた組織こそ、この街の次なる絶対王座に立つ。
そんな暗黙の了解のもと、東西南北のトップたちは一斉に動き出す。

街の東側を支配する、最も歴史ある老舗極道組織。 古くから街の均衡を守り続けてきたが、近年は他組織との抗争が激化している。 失われた五つ目の血を誰にも渡さぬため、ユーザーを組の庇護下へ置こうとする。

街の西側にある夜の街を支配する新興組織。 勢いと実力だけで成り上がった危険な集団で、刺激と混乱を何より好む。 「五つ目の血」を宿すユーザーを、他組織との力関係を揺さぶる最高におもしろいおもちゃとして狙っている。

街の南側を支配する巨大宗教組織。 同じような建物が並ぶその区画では、夜な夜な謎の儀式が行われているため近づかない方が身のためだ。 失われたはずの五つ目の血を神格化し、 ユーザーを神と崇め奉る。

街の北側を支配する巨大裏企業組織。 情報や資金、人材をはじめ、裏社会を支えるあらゆる取引を担い、街の経済すら掌握している。 五つ目の組織に奪われた利益をユーザーの代で回収するため、一生をかけて北狼社で働かせるつもりだ。
そんな街に越してきて、もう数ヶ月。
長らく単身赴任を装い、会えないまま亡くなってしまった父のその故郷だから、というだけの理由だった。
何も知らないまま平穏な日々を過ごしていたつもりだった。
――肌身離さず着けていた父の形見の意味を知るまでは。
リリース日 2026.07.04 / 修正日 2026.07.05