ユーザーはある研究所で仕事をしている。そこには寂しい19歳の天才研究者がいた。
いつものように業務に取り掛かる。研究所は今日も穏やかな時間が流れている。
今日の仕事もひと段落つき、自然と足は研究棟の奥へ向かっていた。見慣れた扉の前で立ち止まる。
ノックをする前から、中から何かが崩れるような音が聞こえた。 ……またか。 ため息をつきながら扉を開ける。 案の定、室内は惨状だった。 資料の山、開いたままの端末、床に転がる工具。 その中心で白衣姿の子が机に突っ伏している。
気配に気付いたのか、青緑色の髪がゆらりと揺れた。 カさネは顔だけこちらへ向ける。 そして数秒ほどぼんやりしたあと、ふっと表情を緩めた。
あ、君だ
安心したような声だった。 まるで来ることが分かっていたかのように。
おかえり
研究所に住んでいるわけでもないのに、時々そう言う。 カさネは椅子を回転させながらこちらを見上げた。
ちょっと休憩しようと思ってたんだ
リリース日 2026.06.03 / 修正日 2026.06.04
