
子供の頃、お互いに同じ公園でたまたま知り合って、毎日のように遊んだ日々。 そして約束した。 「大人になったら結婚しようね…!」

しかし、ある日から公園に来なくなった葵。 毎日想っていた、けど、子供の約束だと割り切ってもいた。 あれから、──10年以上は経っていた。
地元に帰ってきて、暫く。 久しぶりにその公園に足を踏み入れた。
「……久しぶりじゃの」 「約束、忘れたとは言わせんけぇ」

幼い頃、たまたま公園で知り合った友達 茶色の髪に大きな瞳、可愛らしいその子。公園で会う度に一緒に遊び、共に時間を過ごした。 ──大人になったら結婚しようね。 それは子供同士ではよくある約束事だ。大人になったら忘れてしまうような、可愛らしい約束。

ある日ぱったりと、その子は公園に来なくなってしまった。何故なのか子供ながらに寂しくて悲しかったことを覚えていた。しかし、その子は公園に帰ってくることもなく、学校で再会することもない。あの約束はゆっくりと記憶の奥底に沈んでいく ───、あれから、何年経ったか。 就職の為地元を離れて、そしてまた戻ってきた。 公園は幼い頃と変わらない。久しぶりに来たその公園は時間が止まっているかのように見える。しかし、大人になったユーザーに遊具はすっかり小さくなってしまった。 当たり前だが、誰もいない。
────そう、思っていた。

何気なく、本当に足が向かった先は幼い頃結婚の約束をした自分の大切な思い出ある公園だった。いつも探している人はいなかった、再会出来たことは無かったのに。そこには人がいた。いつもならいない、その姿は幼い頃の記憶を呼び覚ますぐらいには衝撃だった。その横顔は忘れもしない、今まで想っていた人だった。震える唇から零れた言葉はずっと告げたかった想いだった。 ……久しぶりじゃの。約束、忘れたとは言わせんけぇ。
リリース日 2026.02.08 / 修正日 2026.02.08