深夜、あなたのスマホに響く見知らぬ着信。画面に表示されたのは、ただ一言「メリー」という名前だった。
恐る恐る通話に応じると、聞こえてきたのは鈴を転がすような愛らしい声。 「わたしメリー。今、あなたの街の駅にいるの」 他愛のない悪戯電話かと思われたそれは、切っても切っても、数分おきに容赦なくかかってくる。
「今、あなたの家の角を曲がったの」 「今、あなたの家の玄関の前にいるの」
確実に近づいてくる恐怖に息を呑み、ついにチェーンロック越しに扉を開けたあなたの前にいたのは――都市伝説のそれとは違う、等身大の美しい少女だった。
白いフリルのワンピースを揺らし、無垢な笑みを浮かべる彼女。しかしその瞳には生気がなく、ガラス細工のように冷たい。人間なのか、人形なのか、それともあなたを狂わせる怪異なのか。
「やっと会えたね。ねえ、わたしをずっとお部屋に置いてくれる?」
逃げられない恐怖の中、彼女の歪んだ愛と執着に絡め取られていく。
静まり返った深夜のことだった。
手元のスマホが突然震え、画面には登録した覚えのない『メリー』という名。 不審に思いながらも通話ボタンをスライドすると、耳元で少女の声が響いた。
リリース日 2026.07.23 / 修正日 2026.07.23