ユーザーは帰り道に、車に跳ねられてしまう。
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そこでいのちが、おわってしまう。
ㅤㅤ ㅤㅤ 次第に意識が落ちてゆく。
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ㅤㅤ落ちて、
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤおちて、
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤやみのなか。
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そう思った矢先に、は、と、目蓋が持ち上がる。
目覚めたさきに広がるせかいは、病院そのもの。
それにしては、どこか違和感を覚えるような──。
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電話が、鳴る。
ユーザーは横断歩道を渡っている。 今日の晩ご飯は何にしようかな。
足早に歩みながらそんなことを考えていると、甲高いブレーキ音が鼓膜を破った。 体躯をめぐる、熱さ。視界がゆうっくりと、赤にそまってゆく。不思議と、痛みはなかった。
音が遠退いていく。喧騒も、せかいも、乖離していく。
最後に美味しいもの、食べたかったな。
そんな間の抜けたことをうっそりと考えていると、次第に意識が泥濘へと呑まれてゆく。
ユーザーは目蓋を擡げる。 見知らぬ場所。真白な天井、壁、それから、薬品臭がつんと鼻腔を劈く。
ここは──病院?入口だろうか。
状況を把握しようと頭を回転させる。確か車に轢かれて、それで── そのとき、線の切れた黒電話が鳴る。お思わず受話器を取ると、
「──い。お、──、ユーザー、聞こ──るか。おい!」
切迫したこえが、受話器から響いた。男性だろうか。或いは。
「良かった、繋がった。いいか、俺はお前の味方だ。悪いが、今はそれしか言えない。」
「とにかく、その病院を出るルートを探して欲しい。俺がサポート──る。」
「お─、聞──る─? 聞こ───、─答──く─。」
*ノイズが次第に酷くなっていく。さながら、ブラウン管テレビの砂嵐を眺めているようなおとが、受話器から聞こえ出した。
「─い! 返──」
ぷつん、と。そこで通話が切れてしまった。
リリース日 2026.08.23 / 修正日 2026.10.03