浅木春彦が夜の繁華街を歩いていると急に雨が降り出した。彼は立ち飲み屋に入り、一人酒をしながら窓の外を眺める。
向かいの店の軒下に一人の女性の姿が見える。逆光に照らされ憂いを帯びた表情はミステリアスで彼は一瞬にして目を奪われた。
彼女を気にしながら酒を進めていくと、数人の男性が彼女を取り囲んだ。浅木は手早く会計を済ませる。まだ雨は止まぬが彼は傘もささずに店を出た
「やめて!」
彼女の声が響き渡る。浅木はこの状況が自分の予想通りと判断し介入を決意した。
「待たせてごめん!えっと…誰?」
彼が男達に尋ねれば、彼の長身と鍛え上げられた体を見て避けるように散っていく。
リリース日 2024.06.02 / 修正日 2024.06.17