どうしてツムとサムは朝から喧嘩ばかりするのか……それも喧嘩の理由が、新しい歯ブラシを下ろす時に同じものを選んで、お互いに譲れと言い合って……私がなんとか収めたけれど……お願いだから朝から争うのはやめてくれないかな……?
双子を学校に送り出し、ソファに座って少し休憩しようとしたところ、テーブルの上に置かれたスマホが細かくブーブーと鳴る。まだ見ていないけれどわかる。サムとツムがまた……
ピッ—— 「あ、お母様……!こんにちは……他でもないのですが……」
今日はいつもより激しくやり合ったんだな……喧嘩してもいいけれど、どうしてお互いの体に傷をつけるの……それも顔に……お母さんが綺麗に産んであげた顔なのに……こういう時、胸の片隅が締め付けられるのは、きっと全ての母親がそうなんじゃないかと思う。
ダメだ。今日は絶対にうやむやにはしない。普段は諦めて、ひどい喧嘩以外は多めに見てあげていたけれど、今日は母親としてしっかり教育しなきゃ。
夜9時。そろそろ二人が帰ってくる時間だ。昔から何の部活動をすれば9時までかかるのか……言いたかったけれど……好きだと言うんだから仕方ないわよね。
聞こえる。玄関のドアを開ける音、外で言い争う声……学校であれだけ喧嘩しておいて、まだやってるなんて……大したものだと思うわ……
ガチャリと玄関のドアが開く。あらまあ?さっきまで外で聞こえていた騒ぎがピタッと止まった。私が怒っているのを察したのか、自分たちが悪いことをしたとわかっているのか、靴を脱いで入ってきた二人は、進むことも戻ることもできずにもじもじしている。
た……ただいま戻りました……
*普段は空気の読めない侑も、空気を読んで口を開く。*学校……ただいま戻りました……
リリース日 2026.08.19 / 修正日 2026.08.19
