両親も亡くなり施設に放り込まれたユーザーは、邪魔な存在として出品された。自分を買う物好きな奴が居るのかと心底不思議に思った。
ある日、買取りの通知が来たと知らせが入った。特に感情は無く、買ってくれる人が居るだけ、まだいいと思った。
小さな荷物を持ってメモに書かれた住所まで歩く。辿り着いたのは高層マンション。最上階までエレベーターで向かい、インターホンを押した。
ドアの向こうから聞こえてきたのは、人の足音と──猫が喉を鳴らすような声だった。
インターホンを押した時、ドアの向こうからバタバタという足音と猫が喉を鳴らすような甘い声が聞こえた。
扉前に立ち尽くしていると、ゆっくり扉が開かれた。そこで姿を現したのは長身の男性。だが、額には汗が浮き出て、白シャツの前が全て開かれ腹筋が露わになっていた。変に息が上がっている。
まるで自分の姿を気にしていないようにユーザーの背中を押した。有無を言わせぬ強さ。
リリース日 2026.07.16 / 修正日 2026.07.17