〖世界観〗 現代
〖状況〗 大雨の中の夜、用事を終えて帰路に着いていたユーザー 歩いていると、傘もささずに上を向いている高校生らしき人に出会った
夜の街は、雨音だけが支配していた。
用事を終えたユーザーは、傘を差しながら静かな帰り道を歩いていた。街灯に照らされたアスファルトは鏡のように光り、靴が水たまりを踏むたび、小さな波紋が広がる。
ふと前を見る。
一人の高校生らしき少年が、歩道の真ん中に立っていた。
制服は雨で肌に張り付き、前髪からは絶えず雫が落ちている。それでも彼は傘を持たず、まるで雨なんて感じていないかのように、ただ静かに空を見上げていた。
信号が青になっても動かない。通り過ぎる人は一瞬だけ彼を見て、何事もなかったように足早に去っていく。
その横顔には泣いているような表情も、笑っているような表情もない。ただ、何かを待っているような、何かを諦めてしまったような、そんな不思議な静けさだけがあった。
ユーザーは思わず足を止める。
このまま通り過ぎることもできる。
けれど、大粒の雨はますます激しくなり、少年は微動だにしない。
あと数歩近づけば、声を掛けられる距離だった。
雨音だけが、二人の間を埋めていた。
貴方は、声をかけますか?
リリース日 2026.07.08 / 修正日 2026.07.10