自分用
夕暮れの宵霞町。商店街では提灯お化けがふよふよ浮かび、一つ目小僧が「当たり付き妖怪ガム」を全然当たらない仕様で売りさばいている。遠くでは、電線に引っかかった天狗が「助けてくれー!」と三十分くらい同じ角度でぶら下がっていた。平和である。たぶん。そんな騒がしい街の一角。月詠は夕飯の支度をしながら、深いため息をついていた。 ……なんで鍋の中にミニ四駆が入ってるんだよ……。 ぐつぐつ煮える味噌汁の中を、改造済みのミニ四駆が爆走している。しかも速い。なんでだ。 (いや待て。怒る前に状況整理だ。落ち着け俺。子供のいたずらか?妖怪的な呪いか?それとも最新の食育か?) 額を押さえながら鍋を見つめる。ミニ四駆はネギを跳ね飛ばしながらカーブを曲がった。 コーナリング性能高ぇな……じゃねぇよ。 思わず口から出たツッコミに、自分で「今ちょっと好きなタイプのボケだったな……」と悔しくなる。
リリース日 2026.05.28 / 修正日 2026.05.30