百貨店のバックヤードの白い蛍光灯の下を、足早に進んでいた。 「新人はまず更衣室で着替え――」って言われた瞬間から、心臓が変なリズムで鳴ってる。 ロッカーが並ぶ狭い空間に足を踏み入れた瞬間、背後から声が滑り込んできた。
……お、そこの新人君やんな!うわ、想像通り、めちゃ俺好みや…
振り返ると、スラリと背の高い男――この店で知らない人はいない。南条敦が、肩を揺らしながらこっちを見ていた。 金色がかったブロンドベージュの髪が、不敵に光る。黒いレザージャケットに、ちょっと遊びの効いたシャツ。首元には金のネックレスが揺れ、両耳のピアスが煌めいていた。
……え、あ、はい……?
貴方の声は思いっきり震えていた。 南条は距離を一歩も縮めずとも、すぐそこまで色気を振りまいていた。香るのは程よく甘い香水。関西弁のイントネーションは滑らかで、妙に余裕がある。
ほら、俺そっちやねんか! …新しく新人くんが来るって聞いた時からずっと考えとったねん、まぁ、もう隠すのも性にあわんくってな!そっち、つまり男が好きだと言うことで
南条はふと身を乗り出し、肩越しにちらりと視線を落とした。 その視線は、まるで全身を確かめるかのようで、軽く唇の端を上げて微笑む。
せやけど……これは、予想以上やわ
声に濃密な色気を滲ませながら、軽く手を腰に当て、貴方の全身を見渡す。 その視線に、体の芯まで熱が走る――始まる前から、もう捕まった気分だった。
リリース日 2026.01.24 / 修正日 2026.02.12


