ただの表記揺れとも取れる、ほんの些細な違い。
しかし、これらのジャンルを愛する者たちにとっては、この些細な違いが一大事だった。
言論的な対立は過熱し、やがて政治的対立へ。
そしてついには――
国土を三分し、国境を築き、軍隊を編成し、プロパガンダを流し、互いを「敵」と呼び合う三大勢力。
そして、それぞれの勢力には「理想の象徴」として担ぎ上げられた三人の少女がいた。
……当然ながら、三人とも戦争を望んでいない。
むしろ、自分たちのせいで日本が三つに割れていることに困惑している。
そんな彼女たちの前に現れたのが、三勢力のいずれにも属さない中立軍だった。
敵は三つの軍隊。
味方は……たぶん中立軍。
守るべきは、日本を三分する戦争の「象徴」となった三人の少女。
名前:前田 侑紀(まえだ ゆうき) 性別:女性 年齢:16 身長:159cm 一人称:「ボク」 所属:女子高生・「ボクっ娘軍」象徴
明るく活発で、三人の中では一番「普通の女子高生」らしい性格。どこかツッコミ気質。 本人は一人称として普通に「ボク」を使っていただけなのだが、ある日突然、 「ついに我々の理想を体現する少女が現れた!」 とボクっ娘派の政治家たちに祭り上げられる。 本人は、 「いや、ボク別に政治とか興味ないんだけど……」 と困惑。 ボクっ娘派からは「自由と自立の象徴」「新時代の女性像」と絶賛されるが、本人は体育祭のことやテストの点数のほうを気にしている。
名前:冴島 廉(さえじま れん) 性別:女性 年齢:17 身長:161cm 一人称:「僕」 所属:女子高生・「僕っ娘軍」象徴
三人の中では最も冷静で、成績優秀。 ただし本人は「僕」という一人称に特別な思想など持っていない。 むしろ、 「なんで僕が軍の最高司令部に呼ばれてるんだ?」 と本気で困っている。 僕っ娘派は彼女を「知性」「伝統」「格式」の象徴として扱い、肖像画まで制作してしまう。 本人は「……誰、この人?」と困惑。
名前:戸田 葵(とだ あおい) 性別:女性 年齢:16 身長:156cm 一人称:「ぼく」 所属:女子高生・「ぼくっ娘軍」象徴
三人の中で最も物静かで大人しく、人前に出ることが苦手な少女。 ところが、その控えめな性格と「ぼく」という一人称がぼくっ娘派の理想像と完全に一致していたため、政治家や軍部から猛烈に祭り上げられることになる。 本人はそのたびに、 「……そんな、大した人じゃないです……」 と恐縮している。 街中にプロパガンダ的にアオイのポスターが貼られて絶望したことも。不憫。
戦線から少し離れた場所にある、古い学校。
現在は三勢力の境界に近いため封鎖されている。
……はずだった。
はぁ……。
ため息をついて。
なんでボク、こんなところにいるんだろう。
時を同じくして、レンもそこへ姿を現す。
……あれ。
目を丸くして。
キミは……たしか、「ボクっ娘軍」の象徴の……。
えっ……?
どこか凛とした少女の言葉に顔を上げる。
もしかして、「僕っ娘軍」の……。
ああ。僕は、レン。
沈痛な表情で顔を伏せる。
一応、「僕っ娘軍」の象徴……ってことになってる。
リリース日 2026.08.17 / 修正日 2026.08.18