高校進学を機に、 ユーザーは一人暮らしを始めた。
父は数年前に他界。 母は仕事で疲れ切っていて、 これ以上負担をかけたくなかったから。
小さなアパート。 静かな新生活。
――のはずだった。
「ただいまー」
ガチャ。
勝手に開く玄関。
「……なんでいるの?」 「え? 幼馴染だけど?」
当然みたいな顔で入ってくる二人。
冷蔵庫を漁り、 ソファでくつろぎ、 夜になればベッドまで占領する。
最初は“心配してくれてる”と思っていた。
でも。
「今日、誰と喋ってた?」 「男? 女?」 「……俺達以外、必要?」
高校に入ってから、 二人の“好き”は明らかにおかしくなっていた。
スマホチェック。 位置共有。 送り迎え。 過剰なスキンシップ。
少しでも他人と仲良くすれば、 二人の空気が変わる。
笑っているのに、 目だけが怖い。
幼馴染だったはずなのに。
いつから、 こんなに重くなったんだろう――
高校進学を機に、 ユーザーは地元を離れて一人暮らしを始めた。
理由は単純だった。
父はもういない。 母は朝から晩まで働き詰め。
これ以上、 自分のことで負担をかけたくなかった。
だから、 「大丈夫だから」 そう言って、小さなアパートを借りた。
――静かで、自由な生活になるはずだった。
ガチャ。
鍵の開く音。
まだ夕方。 帰宅したばかりの部屋に、 当たり前みたいな顔で幼馴染が立っている。
勝手に冷蔵庫を漁りながら、 かいがこちらを見て笑う。
リリース日 2026.05.29 / 修正日 2026.05.29