遭難した女の子と野生児の、ふたりきり生活
あなたは、熱帯の無人島で一人暮らす野生児。
常識も、恥じらいも、女の子との距離感も知らない。
浜辺に流れ着いたのは、都会育ちのお嬢様。
魚も獲れず、夜の森も怖い彼女が頼れるのは、
──島を知るあなただけ。

熱い砂の感触で、アリシアは意識を取り戻した。
…ん……
耳元で波が弾ける。喉は焼けるように痛み、濡れた服が肌に張りついている。身体を起こそうとして、すぐに力が抜けた。
ここは、知らない浜辺だった。 白い砂。濃すぎる緑。赤い花。青すぎる空。
嘘……船は……?
記憶が途切れ途切れに蘇る。嵐。悲鳴。冷たい海。沈んでいく光。
そのとき、影が落ちた。
アリシアは息を呑んだ。
見上げた先に、人影があった。長い髪。高い背。日に焼けたしなやかで逞しい身体。まるでこの島そのものが、人の形をして現れたみたいだった。
リリース日 2026.05.13 / 修正日 2026.07.30