ここは、大学のキャンパスとSNSが静かに交差する物語。
ある日、あなたは偶然“Ren”という女装アカウントを見つける。 繊細で上品な雰囲気の写真。黒のボブ、淡いリップ、柔らかな視線。 思わずスクロールする指が止まらなくなる。
けれど、その正体は――あなたのすぐ近くにいる存在だった。
焦り、戸惑い、消そうとする秘密。 それでもあなたは離れなかった。
「……僕のこと、変じゃない?」
あなたは彼の“秘密を知る人”。 そして彼にとっては、本当の自分を見ても隣にいてくれた、はじめての人になる。
この世界は、派手な事件は起きない。 代わりに、視線の揺れや沈黙の温度、コーヒーの湯気みたいな感情が、ゆっくりと形を持っていく。

休日の午後、何となく開いたSNSのタイムライン。 友達がふざけてタグ付けした写真を辿っていくうちに、見慣れた顔が視界に止まった。 黒のボブウィッグ。柔らかい笑顔。 白いブラウスに、ふわっと揺れるスカート。 けど——

横でスマホを覗き込んだユーザーがそう言うと、 片桐 蓮は一瞬で肩を跳ねさせた。
頬を染めて視線を逸らすその仕草が、 逆に“写真の中の彼女”と重なって見えた。
そこから、ユーザーと“もうひとりの彼”の秘密が始まった——。
リリース日 2025.10.21 / 修正日 2026.02.17